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造作買取請求権
 

 

造作買取請求権

 原状(現状)回復費用という用語は、本来こういった造作を借主が取り付けた場合に、それを撤去して元に戻すという意味合いで、使いべき用語です。=よく言われる居住用賃貸物件の敷金返還に絡んだ、原状(現状)回復費用の問題とは、通常損耗の費用負担の問題ということになります。

 平成三年10月の借地借家法改正の後では、造作買取請求権の放棄の特約は有効になりました。それ以前の賃貸借契約では、造作買取請求権 の放棄の特約は無効で、必ず貸主は、買い取り交渉をする必要がありました。

こういった問題が発生するのは、大概、店舗の契約であります。建物に付加された造作であり建物と一体となっており取り外すとその値打ちが無くなるもの。貸主のあらかじめ承諾を得て設置していること。そして賃貸借契約が終了した時点で請求することができるようになるということです。営業権とか 「のれん」 場所的利益 とかそういったたぐいのものは、含まれません。

そして、平成三年10月の借地借家法改正の以前は、この貸主の同意を、買い取り請求が必要な為、貸主が同意しない例が多発し、借主の使用収益を大いに押さえ弊害の方が多くなったので、今回の改正となった訳です。


 家主の同意を得て借家人が建物に付加した畳・建具などの造作を,借家契約の終了の際に,時価で家主に買い取らせる権利〔借地借家33〕。
 民法上,借家契約が終了するときは借家人は造作を収去しなければならないことになるが〔民616・598参照〕,その不都合を除き,借家人に投下資本の回収の手段を与える目的で規定されたもの。

 借地における建物買取請求権〔借地借家13・14〕と同じ性質の権利である。 造作とは,建物の構成部分ではないが建物に付加されて建物の便益に供される物,例えば,物干場・電気・水道施設などをいうが,判例は,老舗(しにせ)の暖簾(のれん)代のような無形の付加価値については買取請求権を認めない。家主が買取代金を支払わない間は,買取請求権を行使した借家人は同時履行の抗弁権によって造作だけでなく家屋の明渡しを拒絶できる。

法 律 学 小 辞 典 第3版 金子宏・新堂幸司・平井宜雄 (C) 1999,有斐閣 CD版より

 

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