99/10/15、
日本賃貸住宅管理業協会・関西支部の定例会は、
住宅金融公庫の大阪支店から 中井課長様を招いての勉強会でした。ポイントは、住宅金融公庫の融資物件での「原状回復」のトラブルは、どうなっているか ということでした。やはりこのトラブルの公庫への相談は増加しているとのこと。
「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」配布の前後で対応=契約内容が変わります。
このガイドライン配布前は、解約時に、原状回復費用は実費で、精算してくださいという関東方式である解約時の実費方式が基本であります。ですから、もめない為には、解約時の立ち会いが重要であります。
次に 実務上よくあるは、念書を交わしてあらかじめ定額をきめるという、阪神間の敷引に会わせたやり方は、住宅金融公庫法からは、灰色で、原則認められていません。あくまで解約時に話し合いで、この原状回復費用を決めてくださいということになります。
そして、このガイドライン配布後の新しい物件では、こういった通常損耗を借主から負担いただくということは、出来なくなります。この点注意が必要です。
ガイドライン配布後の新しい物件(=平成10年秋以降の新規融資物件)では、住宅金融公庫の融資を受けた場合は、借主との賃貸契約書の内容には、住宅金融公庫の審査を受ける訳ですが、ここで、通常損耗は貸主の負担との条項が無いと、住宅金融公庫の承認が得られないとのことでした。
そして
解約時に、貸主が修繕代と称して預かり金(敷金等)を返金しない場合は、公庫では、通常損耗は貸主負担として返金を指導はしますが強制は出来ません。とのことでした。後は、民事裁判しかないとのことでしたが、契約書が承認された契約書であれば、借主に故意過失がないと貸主は、裁判に負ける契約書ですから、貸主は、あまり無茶は出来ないでしょうとのことでした。
ですから、契約時に礼金等で確定しておけば、裁判には勝ちますが契約時に礼金等を受け取るとは、住宅金融公庫法から禁じられており、違反すれば、融資の引き上げになるそうです。そして、解約時に預かり金で回収しようとすれば、負ける契約書になっていますので、貸主は、通常損耗の補修費の借主からの回収はあきらめなければならない形になっているそうです。
解約時、敷金は全部返ってきた という人が公的な賃貸物件では、どんどん増えて来るわけですから、これからは、借主=消費者の無知に乗じた貸主のごね得は、通じなくる事態が、どんどん加速されるのを、感じるのは私だけでは無いでしょう。
住宅金融公庫としては、建設省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に則るそうで、借主に故意過失がなければ、住宅金融公庫の物件そして、公社の物件さらに公団もそういう動きになるでしょうから、借り手市場拡大の時流と相まって、こ
の通常損耗は、家賃に含まれるという家賃精算方式が、解約時のデファクトスタンダードに、これからなってくるのではないでしょか。
各精算方式については、原状回復問題まとめのHP参照のこと
住宅金融公庫の 原状(現状)回復費用の案内のHP
http://www.hs-net.ne.jp/chintaibukken/tora/tyui.html
また、公庫発行の借主向けカラーパンフレット「Start Line」にもこのHPと同じ記載がありました。すべて、建設省の「現状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に準拠です。
ちょうど平成10年秋以前の住宅金融公庫融資物件の少額訴訟の例