以下、週間ポスト 10月?日号からの転載です。 泥棒からの生の声=よく取材されたものです。 参考に -------------------++++++++++++++++++++-------------------------- 警察? 1年以上やっているが、危ない目に遭ったことはないネ  不法滞在中国人による「ビッキンゲ窃盗」さらには、「バール窃盗」が急増中だ。 この9月1日には警視庁も「ピッキング用具使用侵入盗総合対策本部」を設置するなど、 対策に本腰を入れている。ピッキング窃盗については、本誌9月15日号でも報告した。 耳掻き状の「ピック」「テンション」と呼ばれる2本の金属棒を巧妙に操って、 わずか30秒ほどで玄関ドアの鍵を解錠、住居に侵入する空き巣の手口だ。 これ以上に手荒なのがバール窃盗。バールを使って強引に玄関ドアや窓ガラスを破壊して室内に侵入する。 *  都内のマンション6階の2DKに住む独身サラリーマンのA氏は、この7月に空き巣被害に遭っている。 「帰宅してみると、玄関ドアの鍵が締まっていない。まさかと思って部屋に飛び込むと、 中は目茶苦茶に荒らされていました」(A氏)箪笥や机の引き出しも開け放たれ、収納物は散乱していた。 保管場所がわからなかったのだろう、真っ先に確認した貯金通帳こそ無事だったが、ロレックスの腕時計、 ほぼ新品のノートパソコンなど金目の品物はあらかたなくなっていた。被害総額は約200万円。  所轄署はピッキング窃盗と判断した。  ちなみに、A氏の住むマンションでは、同じ日に4階と5階でも二戸すつピッキング被害に遭っている。 危ないのは一戸建ても同様だ。昨年一年間で6111件の被害だったのが、今年は1〜6月で6311件。 件数ばかりでなく、一回の被害額も増加傾向にあるという。  そうしたなか、本誌は中国人窃盗団の準リーダー格の人物の取材に成功した。 仮にXとする。28歳。中国・福建省出身で、日本へは蛇頭の手引きで密入国した。 在日2年。Xが窃盗団のメンバーになったのは咋年4月。  「最初は品川近辺の建築現場で働いたんだ。渡航費用として蛇頭に180万円の借金を抱えていたからね」 たどたどしい日本語で話すX。しかし、仕事は1か月しか続かなかった。  初めての給料日。中国人労働者を束ねていた日本人の現場監督が忽然と姿を消したのだ。  職を失なったXは、500円玉大の変造硬貨で自販機から釣り銭を取る自販機荒らしに加わったが、 2か月だった頃、窃盗団のボスに誘われて初めてピッキング窃盗団に入った。 現在所属する窃盗団には昨年7月から加わっている。グループはXを含めて5人。  リーダーはXと同じ28歳で、中には15歳の少年もいる。いずれも福建省の出身だ。 「グループは全員、分け前も平等だ。ただし、盗品を運搬する運転手は別。「 自動車免許を持っている中国残留孤児3世を使っていて、彼とは日当4万円の契約だ。 若葉マークを貼って運転するんだ。下見のためにトロトロ走っていても変に思われないからな」  犯行は運転手を含めて4人で行なう。残り2人は交替で休むようにしているためで、 それぞれの稼働日数は週3〜4日程度という。  当初のターゲットは主にオフィス街の雑居ビルの会社事務所だったが、 最近は民家を狙うことが多くなった。相次ぐ窃盗被害にセキュリティ会社と契約するなど、 雑居ビルの防犯意識が高まっているからだ。  「民家の場合は、主が仕事で留守にしている昼間が中心。 やはり人通りが少ないことが肝心だから静かな住宅街の一戸建てか、高級マンション。 マンションは廊下で人に出会うことも少ないし、会っても誰も関心を持たない。 夜やるときは、まず室内に明かりがついているかどうかを外から確認。 消えていればインターホンを鳴らす。それでも応答がなければ、留守と判断、いよいよ仕事に取り掛かる」  通帳、カードは日本人協力者に 運転手は現場から少し離れた安全な場所で待機。 「仕事が終わったという携帯電語の連絡で初めて現場に向かう。  残り3人が窃盗の実行犯、マンションの場合は5階以上の階が狙い目。 居住者はエレベーターを使うため、その動きを監視していれば危険を察知できるからだ。 そのため、一人は見張り役になる。  そして、ふたりが侵入係。前述したようにピッキングには30秒もかからない。ドアが開いたら侵入だ。  「やってる方がいうのもなんだが、これだけやられていても、 日本人は簡単に開くディスクシリンダー錠を いつまでも使っている」Xはそういうが、 本誌既報のとおり、簡単にピッキングが可能なディスクシリンダー錠が、 日本では約7割の住居で使用されているのである(図参照)。 ピッキングの被害を少なくするには、ロータリー錠やディンプル・キーに取り替えるほかない。  ピッキング道具以外の所持品は懐中電灯、金庫を開けるドリル、盗んだ金品を入れるスポーツバッグ、 手袋、顔を隠すマスクなど。窃盗の対象になるのは金目になる物すべて。ゲーム機だって盗む。 「最高なのは通帳と印鑑のセット。このために日本人の協力者も確保している。 日本人なら銀行に行っても怪しまれずに現金を引き出せるからな。 クレジットカードも日本人の協力者を使って限度額一杯まで買い物をさせる」  盗品やクレジットカードでの購入物は中国人ブローカーに売りさばく。 新品の家電やパソコンなら市価の4〜5割で売る。ブローカーはそれを、 水商売関係を中心にロコミで広げた顧客に6〜7割で売るのだという。 今やXの平均月収は200万円を上回る。Xによれば、こうした窃盗団がいくつあるのか、 同じ中国人でも見当さえつかないという。 しかも、最近は新手のグループも登場している。 それがバールを使う窃盗団だ。 「ピッキングは技術がいるけれど、バールはドアや窓を壊すだけ。技術はいらない。 だから日本で食うに困った素人が参入しやすいんだ。これからはもっと増えるはずだよ。 実はオレたちだって、ピッキングが難しい錠に遭った時はパールを使っている。」  警視庁の捜査関係者の説明はこうだ。 「たしかに増えているような気はするが、検挙して初めて実態解明ができるわけで、 数字として明確に出せるには至っていない。」 それをあざ笑うかのように、Xはこう話している。 「警察は昼間に真面目に働いている中国人には職質をかけるが、泥棒は追い切れない。 実際、オレは怖いと思ったことはない。 それに警察は今ごろになってピッキング対策を練り始めたんだろう?遅いんだよ。 これからの主流はパールだ」こんな窃盗団に狙われたら最後だ。鍵を二重にする、 セキュリティ会社と契約するなど、防衛対策を強めるしかないのだ。