V 物件の確認の徹底 原状回復をめぐるトラブルの大きな原因として、入居時及び退去時における損耗の有無等、 物件の確認が不十分であることがあげられる。著しく短期の賃貸借でない限り、入居時におい て退去の際のことまで想定することは困難であるという実態があるが、更新が前提であり、長 期にわたることが一般的な賃貸借契約においては、当事者間の記憶だけではあいまいとなり、 損耗等の箇所、発生の時期など事実関係の真偽等をめぐってトラブルになりやすい。 このため、事実関係を明確にし、トラブルを未然に防止するため、入居時及び退去時に別紙 のようなチェックリストを作成し、部位毎の損耗等の状況や原状回復の内容について、当事者 が立ち会いのうえ十分に確認することが必要であると考えられる。この場合、損耗等の箇所、 程度についてよりわかりやすく、当事者間の認識の差を少なくするためには、具体的な損耗の 箇所や程度といった物件の状況を平面図に記入したり、写真を撮るなどのビジュアルな手段を 併せて活用することも重要である。 なお、こうしたチェックリストなどは、後日トラブルとなり、訴訟等に発展した場合でも証 拠資料になりうるため、迅速な解決のためにも有効であると考えられる。 以上、旧建設省の「原状回復問題をめぐるトラブルとガイドライン」平成10年7月第2刷 p56より =OCRソフトでのテキスト変換ですので誤字脱字にご注意を