2009年07月23日 更新料無効の判決が京都地裁で出た件 マンション更新料は「無効」 京都地裁が初判断 ちぎっては投げ http://blog.livedoor.jp/yuraku_love/archives/51370146.html 更新料は、わたし自身はこれについて非常にネガティブな立場の家主でして。 以前生意気にこんなのとか、こんなのを書きました。 家主への調査結果についてのコメントにも書いた。 賃料の滞納のない優良な入居者であれば、 更新時には継続して住んでいただくことが家主にとってはたいへんありがたいわけでして、 無償で当たり前。それを逆に金を取って更新するなど言語道断、というくらいに思っているのです。 ではなぜ金を取って更新する慣習があるのか? それは、不動産屋に更新手数料(契約書作成・連帯保証人確認等)を支払うので、 その原資に充当ということになります。 いいかえると、貸主は、更新契約時に不動産屋にカネを取られるので、 その分のカネを借主に払わせようというのが底流にあるわけです。 募集時の礼金と同じです。あの礼金のうち1か月分は不動産業者に 「業務委託料」とか「広告料」の名目でとられるので、その分借主から取ろうという話。 ある意味、不動産屋がこの「慣習」を作っているともいえる。 不動産屋が用意するデフォルトの契約書で、更新時の更新手数料の徴収まで規定して縛ることで。 貸主が自分で更新時の事務をやれば不動産屋に費用を支払う必要などない。 つまり、借主からカネを取る理由もない。 貸主にとって更新事務が面倒くさいから不動産屋にやらせる... なら不動産屋に支払うカネは貸主が自分で出すべきだと思うのですよ。受益者は貸主なのだから。 #不動産屋は貸主・借主の両方から更新手数料(それぞれ0.3〜0.5ヶ月くらい)を取るケースが多いようです。 今回の判決の内容について感想を書くと。 --- ・保証金35万円のうち30万円は解約時に無条件で差し引く敷引特約 ・賃料(5万8千円)2カ月分の更新料を支払う条項 --- 地域によってかなり差があるようですが、 賃料の5か月分以上(!)の敷引とか、 更新料2ヶ月とか、 やりすぎじゃないの?というのが千葉で貸してる家主の正直な感想です。 これが敷引1ヶ月、更新料1ヶ月だったら、 もしかして判決は違っていたような気もします。 しかし、契約自由の原則もありますので、 当然契約時に高額な敷引とか、 更新料が発生することはわかった上で借主も借りているはず。 その意味で、請求額が一定額減額されるというのが 落としどころじゃないかと思いますが、 全額返還を命じる判決というのはかなりブレークスルーじゃないかと思います。 これはわたし的には「正しい」判決だと思いますが、一般的にはどうでしょう。 --- 「趣旨が不明瞭で(全国的に)更新料が慣習化しているとも認められない」 --- 趣旨は不明確だと思いますが、よしあしは別として 更新料が慣習化しているのは認められるような気がします。少なくとも千葉では。 更新料について、ついでに書きますと。 先日より募集を開始したマンションW、とある不動産屋に媒介の依頼に行った時の話。 わたし :「更新料はなしでお願いします。」 不動産屋:「それではお引き受けできません。」 わたし :「なんでですか?」 不動産屋:「当社では、更新までお手伝いさせていただく契約になっております」 わたし :「はぁ?募集時の媒介と更新時の更新手続きは別でしょう?」 不動産屋:「ですから、更新時のお手伝いもさせていただくことが前提ですので」 どうやら、媒介成約したら、2年後の更新でこの不動産屋が 更新手続きを受託する権利が発生するとでも思っているらしい。 更新手続きでは、借主、貸主からの更新手数料と、 借主の家財保険の更新手続きで保険会社からのキックバックもある。 これが2年毎に発生するわけで、物件を保有せずに、 媒介件数が増えていけば安定収益が上乗せ逓増していくまさしくストック型ビジネス...不動産屋にとっては。 媒介契約時に更新料付きの募集をさせて縛ることで、 募集時だけではなく後々までカネを取れる仕組みというわけである。 ココは特にどーしようもないところだと思いますが、 似たような経験はどこの不動産屋に行ってもあります。 こういうとき、まともな不動産屋と付き合うには 自分で不動産屋まで作るしかないのか...とかなり脱力感を感じます。 #実際には不動産屋作ってそこに張り付いているわけにもいかないので、 自分で不動産屋作るのは本業をやめないと無理... ------------------------------------------ http://blog.livedoor.jp/yuraku_love/archives/50994302.html 2007年07月01日 マンション賃貸申し込み取れた! 今電話が不動産屋からありまして。 無事申し込みがとれたそうです。うーん感涙(T^T) これからご飯食べたら不動産屋に行ってきます。 しかし元町愛さんのアドバイスに従ってよその不動産屋に依頼しようかと思ってたところで。なんとまたタイムリーな。まさか例の不動産屋ここ読んでたりして...(まさかね) 家賃の値引きもなし。こっちの提示条件でOKでした。 募集開始が6月頭くらいだと思うので、1ヶ月で決まったことになります。自分予想では8月後半くらいまでかかるつもりでいたので、思いのほか早かった。 何が決め手になったのか聞いてみたら、内装がきれいだったことだそうで。 築年は古いんだけど、新品システムキッチン入れたばかりだし。 不動産屋は他にもイロイロアピールしたとのことですが、何をアピールしたのかは聞いてません。募集依頼時には不動産屋から10%くらい家賃下げろ、急いでるなら20%下げろとかいわれてたけど、結局は下げずに済んだということですな。(^^)v 保証人もしっかりしたヒトみたいなので、不安はなし。 ありがたいかぎりであります。会ってないので入居者の人柄はまだわかりませんが、長く住んでいただければいいなぁと思います。更新料はもちろんなし!これはわたしのポリシーです。大家の立場としては長く住んでいただいてありがとう!なわけで、長く住むと更新料と称してカネを取るなど本末転倒であると強く思う。当然、更新時の契約書もこっちで作るので不動産屋の介在は不要です。 というわけで、もう一つ物件買いたくなってきた←気が早すぎ 元町愛さんありがとうございました! ------------------------------------------------------------------------- http://blog.livedoor.jp/yuraku_love/archives/50994661.html 2007年07月01日 デフォルト賃貸契約書は借主不利 さっき不動産屋から帰ってきました。 で、借主さんの申込書見せてもらい、電話で聞いてたとおりなので問題なし。 借主さんに引き渡す鍵を渡した。(客付け委託時に預けていた1本にプラスして、スペア用に1本の計2本) それだけ。 不動産屋の営業いわく、あとはこっちですべて出来るという。 印鑑さえ押す必要がなかった。拍子抜け。 で、契約書は借主さんが捺印したら送るという。 待て待て待て。条文も確認させずにハンコ押させるンすか? 借主はそれでいいんだろうがこっちはそうとは限らない。 借主に渡す契約書の雛形をよこすよう頼んだ。 営業はえ?という顔をしたが、コピーして渡してくれた。 でさっきその足でマンションに行ってたまったチラシを回収するとともに、条文の内容をじっくりチェックしていたわけさ。 いやはや。読めば読むほど借主に一方的に不利な契約だな。というのが感想。 わたしも以前アパート借りたことがあるからわかるけど、借主の立場では条文を自分に有利になるように修正することなどまずないと思う。そんなことをしてせっかく決まりかけていた契約がご破算になったり、あるいは家族も引越しの予定つけて楽しみにしてるのに、入居日が遅れたりすることを嫌がるからだ。 一方、大家はリスクに敏感だ。貸主に不利な条項があれば絶対に直させる。 だから不動産屋はデフォルトで借主に不利な内容の契約書を雛形にしてるわけだ。借主は文句言わない。貸主は言う。なら借主には不利に、貸主には有利にしておけばどっちからも文句は出ないという算段です。 しょうがない。ココは物言わない借主に代わって、大家のおじさんがこの不平等条約を改正してやるか。 以下、不動産屋にクレームした修正要求。 (1) 【削除】更新料1ヶ月分 →更新料については募集広告の段階で、更新料なし!を明記させてたのになぜにここで復活している?いらんっていっただろ!でも不動産屋にとっては大家に更新料を取ってほしいんです。そのわけは、(2)の条項があるからです。 (2) 【削除】更新手数料0.25か月分 →大家が更新料を取るならば、その際に不動産会社が自動的に0.25か月分取る条項です。もちろん借主から。この条項を残したいために、(1)の更新料1ヶ月を復活させたものと思料。不動産屋が勝手に。ほんとにろくでもない。当然削除してやる。 ちなみに、この費用の根拠は契約書の作成等に費用がかかるからだそうです。そんなもんこっちで作るからいい。どうせ既存契約書の日付を2年後の日付に書き換えて印刷するだけだろうから。 (3) 【削除】契約本文中の借主の更新料の支払い義務条項 →(1)を削除したので自動的に消滅します。 (4) 【削除】催告なしに貸主が契約を即時解除できる場合のうち、「借主または同居人に警察の介入を生じさせる行為があった場合」の条項 →これはあいまいな条項です。警察の介入を生じさせる行為って言ったって、たとえば借主の子供が万引きして警察に補導されただけで、この条項は発動可能になってしまいます。子供が万引きしたら大家は賃貸契約を即時解除できるなんて、それこそ公序良俗に反する条項そのものじゃねえか。こんなふざけた条項は借主がいいといっても俺が許さん。 (5) 【削除】更新手数料の根拠条項 →大家が更新料を取らない以上、不動産屋にも更新手数料はとらせない。ので削除。さっきも書いたとおり契約更新時の事務は自分でやるのでどうぞおかまいなく。 (6) 【削除】借主の家賃自動引き落とし手数料(月額300円)負担規定 →今回わたしは振込での入金をお願いしてるので、自動引き落としではありません。のでこの条項は無効である。本当は自動引き落としにしてほしいのだけど、管理業務自分でやるとなると、家賃の収納方法も選択の余地があまりないんです(不動産会社を通じて、というサービスならたくさんあるけど、個人の大家の依頼を直接受けてくれる収納サービス会社があまりない)。でも仮に自動引き落としに出来たとしても、引き落とし手数料は実費のみ借主負担か、または大家負担にするのが相当だと思う。 (7) 【削除】借主の退去時のハウスクリーニング費用、畳表換え、襖・障子の張替え費用の負担規定 →これは通常の使用による損耗によって発生する費用であり、これを借主負担にするとあとあともめるかもしれません。たとえ契約時には借主がOKしてても。わたしはガイドラインを遵守することにしてるので、これは大家で負担します。 (8) 【特約追加】借主の住宅設備の維持管理に関わる作業への協力規定 →マンションなので、排水パイプの高圧洗浄とかを行うために、管理組合に委託された業者が室内に立ち入って作業を行う場合があります。その際には入室が必要となるので、これに借主に協力してもらうための条項。 (9) 【特約追加】借主の共用部分の維持管理に関する、周辺住民との協力規定 →当番制で共用階段の掃除当番があったりします。大家であるわたしは管理費は取りませんので、共用部分の管理負担については借主にやってもらうという条項。 (10)【特約追加】ピアノ禁止・魚と小鳥以外のペットの飼育禁止 →これは管理規約にはあるんですが、不動産屋いわく管理規約を借主に渡すことはないという話なので、管理規約で規定されていることのうち、上記については重要なことなので、特約で追加してもらう。っていうか、管理規約の内容くらい確認してから借主に契約結ばせろよ。わたしは営業に質問した。「ちゃんと管理規約は確認してもらえますよね?」「え、えぇもちろんです...」←どうも不安 この修正要求を受けた不動産屋(結構社内では偉いヒトっぽい)は明らかに顔が引きつっていました。でも何も文句は言わなかったのでそのまま受け入れていただく。そもそも契約というのは貸主と借主の契約ですので、不動産屋が口を挟む隙間は違法な条文でもなければ本来まったくない。更新手数料をとれなくなって顔が引きつっているんだと思いますが、大家と借主で「更新手数料不要」で合意すれば、契約の仲介者に過ぎない不動産屋の異議申し立ては認められないのであるw そもそも貸主が宅建業法に規定のない「業務委託料1ヶ月」を文句言わず負担してやっているのだ。借主からも「仲介手数料1ヶ月」とってるので明白に違法行為ですよ。それでがまんしとけ。 でも、しきりに「本当にいいんですか?それで本当にいいんですか?」とかいってました。オレがいいと言ってるんだからいいのだ。 ---------------------------------------------------------------------------- http://blog.livedoor.jp/yuraku_love/archives/50996666.html 2007年07月04日 民間賃貸住宅に関わる実態調査(家主)を読んで 民間賃貸住宅に関わる実態調査(家主) http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/07/070629_3/03.pdf これ見て思うのは、いくつかあるわけですが。 (1) 賃貸経営の動機 ・資産の有効活用を図る(61.3%) つまり、すでに土地などの資産を持ってたので、その資産を遊ばせておくよりはという理由で賃貸住宅建てて家賃収入得ています、ということですな。決していい利回りが出るからという理由ではないようだ。 たぶんこのアンケート対象者は新築で投資アパート建築して賃貸業している人が多いと思うので、利回りという意味では最初からそんなに期待していないのかもしれない。収入になればいいや、という程度かと。 二番目以降の理由は、「相続対策(34.7%)」「将来の生活安定と老後の保障(34.1%)」が続きます。やはり利回りについてはあまり期待してない大家さんが多そうだ。 (2) 更新料を取る理由 ・一時金収入とするため(55.1%) ・長年の慣習(55.1%) どっちも、何がしかのコスト(修繕費とか)の積み上げの結果ではなく、慣習だし取れるものはとって収入にしたい、という動機でとっているようで。根拠のない費用だな、とわたしは思う。 (3) 連帯保証人の確保理由 ・滞納家賃(94%) ・残置物処理費用(53.7%) ・緊急連絡先(44.3%) ・未収原状回復費(43.0%)  滞納家賃に備えるのはよくわかります。  意外だったのは残置物処理費用。そうか、入居者が残置物をそのままにして退去または死亡するケースが案外あるんですね。  連帯保証人が引き取ってくれればいいが、連帯保証人も何もしない場合は、大家が費用負担して残置物を撤去し、あとでその費用を連帯保証人に求償することになります。  原状回復費用が未収の場合もしっかり連帯保証人からとるということのようですな。 (4) 連帯保証人と家賃債務保証サービスの関係 ・債務保証認めるが保証人も確保(40.3%) ・債務保証利用時は保証人不要(34.9%)  これは分かれました。わたしの考えは後者ですが、保証人不要でも緊急連絡先として親なり兄弟なりの連絡先は別途聞くと思います。だって入居者が単身で、もし死んじゃったら身元不明者になってしまい、大家の立場では対処に困ると思うので。 (5) 賃貸住宅の管理 ・全部を業者が有償で管理(57.2%) ・一部を業者が有償で管理(26.6%)  基本的にみな業者に任せているようですね。  全部大家が管理するのはたったの14.5%。少ないです。今回わたしはそれ。  わずかに、業者が無料で管理してくれる物件もあるようです。どういう業者だそれ?  サブリースを使ってるところも12.7%。サブリースはあまり得な感じがしないけど。 (6) 賃貸住宅の長期修繕計画 ・まったく作成していない(47.6%) ・大半の住宅で作成してない(24.4%) (7) 大規模修繕の予定 ・必要が応じたときに適宜実施(74.4%) (8) 工事に必要な費用 ・手持ち資金(47.7%)  将来のことはあまり考えてないっぽい。  まぁ痛んだら痛んだときに考えよう方式。 (9) 長期収支計画 ・まったく作成してない(45.8%)  これは意外。不動産の場合時間経過とともに物件の価値減少が起きますので、本当に儲かっているのかどうかを判断するには減価償却と修繕費込みで、複数年での採算を計算しないと、実はトータルでは損だったということになりかねない。不動産投資も経営です。  特に、物件価値と賃料の推移はある程度シナリオを立てる必要があるんじゃないかと思います。  総じて、投資収益ということには意外と寛容な大家さんが多そうな気がします。  とりあえずキャッシュが定常的に入ってきさえすれば多くの大家さんは文句はないのかな。 ----------------------------------------------------------------------