住宅公庫の損失見込み、最大3兆円 政府、7年間で処理 -------------------------------------------------------------------------------- 朝日新聞のHPから  国民に住宅購入資金を融資してきた住宅金融公庫の累積損失の処理額が最大3兆円にのぼることが明らかになった。 個人向け融資の焦げ付きが8000億〜9000億円で、残りは公庫の借入金利が、融資で得られる貸出金利を上回る逆ざや分だ。 公庫は06年度中に独立行政法人化される。政府は一般会計からの繰り入れや金利の減免などで11年度までに損失処理を終えて 国費投入も廃止する方針で、独法化される新組織には独立採算を求める。  住宅金融公庫は、国の財政投融資(財投)資金から有利子でお金を借り、個人向けに長期・低利の住宅ローンを貸し付けてきた。 財投からの借入残高は57兆円にのぼり、貸出金利を政策的に低く抑えるため、逆ざやが恒常的になっていた。 バブル崩壊後の景気対策で大量に貸し出した個人向け住宅ローンも景気悪化で返済が滞った。  国土交通省は、金利が今後、上昇して損失が膨らむ「最悪のケース」を想定。回収が見込めない焦げ付きが8000億〜9000億円、 逆ざや分が2兆1000億〜2兆2000億円と試算。独法化してから5年以内で処理を終える方向で財務省と最終調整している。  処理案では、04年度までの貸し出し債権については別の勘定に区分。貸し出し債権を証券化して投資家に転売、財投へ繰り上げ償還する。 繰り上げには通常、将来払われるはずの利子などを補償金として支払う必要があるが、その支払いを免除し、損失見込み額の半分を埋める。  残りの半額については、来年度から11年度まで最長7年間で、一般会計から補給金を入れて穴埋めする。 来年度は焦げ付き債権の処理額370億円を含め、4000億円程度を入れる方向で調整している。これまでも逆ざや解消のために、 年間4000億円程度を一般会計から繰り入れている。  損失処理を先送りすれば、独法化後も、20年以上の長期にわたって一般会計から補給金を入れ続ける必要がある。 このため、財投と税金で負担を折半し、独法化後の税金投入をやめることにした。独法化した公庫は12年度以降、 国費と財投から自立することになる。    ◇ 〈キーワード:住宅金融公庫〉長期・低利の融資事業を目的に設立され、50年度〜03年度の累積貸し付けは1927万戸、 182兆円にのぼる。民業圧迫、肥大化批判を受けて01年の特殊法人改革で、5年以内の廃止と融資業務の段階的縮小、 独立行政法人への移行が決まった。来年の通常国会に関連法案が提出される予定。方針に従って新規融資は急減しており、 新規貸付金は99年度の11.6兆円から、03年度は2.9兆円まで減った。 一方で、民間金融機関の住宅ローンへの借り換えで公庫への繰り上げ償還が増え、 独法化を前に逆ざやが解消できない状態が続いている。 (04/12/07 06:20)